ある事件を題材にした映画「月」

石井裕也監督の映画「月」。2016年に起きた相模原障がい者施設殺傷事件を題材にした作品です。ノンフィクション作家・辺見庸の同名小説が原作、石井裕也監督作品です。石井裕也監督の作品を観るのは、「舟を編む」以来です。

当時、こんな事件が起こってしまった、と驚きと、現実に起きたことへの落胆の中でニュースを眺めていました。映画となれば、事件を起こすいきさつも描かれるはず。不謹慎ながらも興味本位で観に行ったのでした。

見て見ぬふりをしていた現実を突きつけられたとき、人はどんな行動にでるか。決して戻ることのできない決断を迫られるとき、自分はどう決断するか。映画の中で出てくる場面は、映画の中だけのことではなく、現実にも起こりうる。映画や小説って、「考えるふり」をしていたことに気づかされてしまいます。

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