私たちの体はもともと、表面と深部で温度差があります。多くの専門家が、この深部体温が下がるタイミングで眠りにつきやすくなると指摘しています。
特に注意が必要なのは、下半身が冷えがちなケースです。冷え性の方の70%以上が「下半身型冷え性」だと言われています。運動不足や加齢、座りっぱなしの生活が続くと、お尻周りの筋肉が硬くなり、下半身の血管が収縮し、温かい血液が行き届きにくくなります。これにより、足の指先は深部体温や脳に比べて10℃以上も低くなることがあります。
このような状態が続くと、温かい血液は上半身に集中しやすくなります。その結果、下半身は冷えているのに上半身に熱がこもる「うつ熱」を引き起こす場合があります。うつ熱は、高温多湿で風がない場所で起こりやすく、病気による発熱とは異なり、体からの放熱がうまくいかないために発生します。うつ熱になると、ぼーっとしたり、だるさを感じたりと、夏バテのような症状が現れることがあります。