皆さんは、健康な日本人の便の量が、欧米人の約2倍もあることをご存知ですか?これは、日本の伝統的な食生活が深く関係しています。肉食中心の欧米人とは異なり、日本人は米や穀物、イモ類といった食物繊維を多く含む食材をよく食べます。この食物繊維は消化されにくく、便の量を増やすだけでなく、お通じをスムーズにする働きも担っています。
そして、「便」は、体から送られてくる健康のサインでもあります。肛門科の医師によると、健康な便は黄色っぽい茶色をしており、すっきりと出るため、あまりお尻を拭く必要がないほどだそうです。
その一方で、便の色が健康状態の異変を知らせることもあります。例えば、黒っぽい茶色をしている場合は、肉や卵などの動物性タンパク質の摂りすぎが考えられます。また、暗黒色の場合には、胃や腸からの出血の可能性があるため注意が必要です。さらに、灰色っぽいときには、胆石や膵臓の病気のサインかもしれません。
普段、あまり気に留めることのない便ですが、毎日チェックすることで、体の状態を知る重要な手がかりになります。ぜひ、ご自身の健康状態を知るために、少しだけ便に注目してみてください。