ひじきの鉄分は

昔から鉄分が豊富だと言われてきたひじきですが、その理由は鉄釜で煮ることにあったという報道が注目を集めました。食品標準成分表によると、鉄釜で煮て乾燥させたひじきには100gあたり58.2mgの鉄分が含まれる一方で、ステンレス釜で煮たものにはわずか6.2mgしか含まれていません。乾燥ひじきを水で戻して茹でた場合でも、鉄釜を使用したものは2.7mg、ステンレス釜を使用したものは0.3mgと大きな差があります。つまり、鉄釜の鉄分が煮汁に溶け出し、それをひじきが吸収するため、鉄釜で煮たものでなければ鉄分が豊富とはいえないのではないかという見方があるのです。

しかし、この説には異論もあります。日本ひじき協議会によると、国産のひじきは鉄分が6.2mgと少ないものの、ステンレス釜で加工された韓国産や中国産のひじきには、47.6mg〜47.7mgもの鉄分が含まれているとされています。さらに、国内で流通している多くの乾燥ひじきは「煮る」のではなく「蒸す」ことで加工されているため、釜の材質による違いはないと考えられています。この点に関しては引き続き研究が進められています。

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