健康を損なう可能性がある飲酒習慣がないかどうかを確認するために、広く使用されているのがWHO(世界保健機関)によるスクリーニングテスト「AUDIT(アルコール使用障害識別テスト)」です。このテストには全部で10の質問があり、それぞれの質問に対する回答には0から4点の点数が付けられ、それらを合計してスコアを算出します(最大40点)。
国際的なで規定された基準点はないものの、日本国内では、8〜14点の飲酒習慣が問題があるとされ、減酒支援が必要とされています。また、15点以上の場合はアルコール依存症が疑われ、専門機関での受診が推奨されています。
医療機関では、以下の3つ以上の項目が該当した場合にアルコール依存症と診断されることがあります。
1. お酒の渇望が強い(お酒がどうしても欲しいという感覚があり、仕事中でも飲みたくなる、こっそりと飲むなど)
2. 飲酒のコントロールが難しい(やめようと思ってもついつい飲みすぎてしまう)
3. 離脱症状が現れる(手が震える、大量の汗をかくなど、禁断症状があらわれる)
4. アルコールに対する耐性がついている(以前と同じ量や濃度では酔わなくなった)
5. 飲酒を中心に生活が組み立てられている(空いた時間に飲む習慣があり、1日がお酒に費やされる)
6. 有害な結果があっても飲酒をやめられない(健康や家族、仕事などに悪影響が出ているにもかかわらず、飲酒を続ける)