私たちの体内では、血圧は一定であり続けるわけではなく、1日の中でも変動が見られます。典型的には、朝は血圧が比較的低い傾向にあり、昼に向けて徐々に上昇し、夕方から夜にかけてまた下がっていきます。季節によっても血圧に変動が生じることがあり、夏は低く、冬は高くなる傾向があります。冬には、気温が低下するため、体温を維持しようとして交感神経が活発化し、血管が収縮して血圧が上昇することが知られています。
一方で、血圧は常に変動しているため、急激な温度変化が起こるとさらに問題が生じることがあります。例えば、暖かい室内から急に寒い外気に移動すると、血圧が急上昇することがあります。さらに、冷たい水に触れるだけでも、血圧が20mmHg以上も上昇することがあるとされています。このように、急激な温度変化によって引き起こされる血圧の急激な変動は、ヒートショックと呼ばれ、健康への悪影響をもたらす可能性があります。
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