口臭にはホルモンバランスの変動が関係している場合があります。妊娠中や月経時に口臭が強くなることがあるのは、ホルモンの影響によるものです。
排卵期には、女性ホルモンのエストロゲンがピークを迎え、口臭の原因となる「揮発性硫黄化合物」が増加すると言われています。また、月経前にもこの物質が増加することが報告されています。
妊娠中は、女性ホルモン(エストロゲンやプロゲステロン)の分泌が増加します。これらのホルモンは、残念ながら歯周組織の炎症を悪化させ、歯周病菌を増やす作用も持っています。そのため、妊娠中は歯周病が進行しやすくなります。
さらに、つわりで歯磨きがおろそかになったり、唾液の分泌が減ったりすることで、口内環境が悪化しがちです。免疫力が低下しやすい時期にこれらの要因が重なると、歯周病が悪化して口臭につながることがあります。
思春期や更年期にも、ホルモンバランスの変化が原因で口臭が発生することがあります。これらの時期は特に、口の中を清潔に保つことが大切です。
ニンニクやアルコール、タバコが口臭の原因になることはよく知られていますが、実は一部のビタミン剤も口臭を引き起こすことがあります。ビタミン剤を使用する際は、薬剤師に相談してみることをおすすめします。