光の浴び方が健康に影響する理由

光の影響が病気や体調にどう影響するのか、その理由を詳しく説明します。目に入った光は、視神経を介して脳の中にある視交叉上核(SCN)に情報を送ります。このSCNは、人間の体内時計をコントロールする重要な部分であり、各器官の時計(末梢時計)に合わせてホルモンの分泌などを調整しています。体内時計には、光のほかに食事や運動も影響を及ぼす要素がありますが、研究によると、光が最も大きな影響を持っていることが分かっています。例えば、夜遅くに光を浴びると、体内時計が後ろにずれて夜型になり、逆に朝早く光を浴びると前にずれて朝型になることがわかっています。

メラトニンは、光の影響を受けて分泌が調整される重要なホルモンです。このホルモンは眠気を誘う働きがあるため、「睡眠ホルモン」としても知られています。近年の研究によると、メラトニンは脂質や糖の代謝を改善したり、精神的な機能や認知機能を向上させるなど、さまざまな健康効果がある可能性が示唆されています。

メラトニンは、光の刺激によって分泌が抑制されるという性質を持っています。日中に十分な光を浴びることで、昼間はメラトニンの分泌が抑制され、夜になるとメラトニンがたくさん分泌されることで体内時計が調整されます。しかし、夜間に明るい光を浴びてしまうと、夜でもメラトニンの分泌が妨げられ、体内時計の乱れを引き起こす可能性があります。

平城京スタディでは、昼間に適切な光を浴びず、夜間には明るい光を浴びることで、体内時計の乱れやメラトニンの減少が起こり、健康に様々な影響を及ぼす可能性があると考えられています。

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鍼灸マッサージ師をしています。
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