免疫老化を防ぐカギ

体力が年齢とともに落ちるように、私たちの免疫力も歳とともに下がってしまいます。歳を取ること自体は避けられませんが、免疫力の衰えを少しでも防ぎ、体を守る免疫細胞が元気に働くようにするには、その細胞にエネルギーを供給するミトコンドリアを活発にすることが大切です。

ミトコンドリアがエネルギーを作るために最も重要な成分が「還元型CoQ10」です。これは、細胞を動かすエネルギー(ATP)を作るのに必要不可欠な栄養素で、ミトコンドリアが細胞のエンジンだとすれば、還元型CoQ10はエンジンをスムーズに動かすエンジンオイルのような関係です。さらに、細胞の中には「長寿遺伝子」と呼ばれる、寿命に関係すると考えられている遺伝子がありますが、還元型CoQ10はこれを活性化し、ミトコンドリアを元気にすると報告されています。また、体の免疫を担う白血球のミトコンドリアの量を増やす働きも報告されています。ミトコンドリアが働くために欠かせない還元型CoQ10ですが、年齢を重ねるごとに体内の量が減っていくため、年を重ねるほど意識して補うことが重要になります。還元型CoQ10は、加齢だけでなく、コレステロールを下げる薬として使われるスタチンや、特定の病気などによっても減少することがわかっています。もし不足が心配で補給を考えているなら、一度医師に相談してみるのが良いでしょう。

免疫力は、いざというときに慌てて高めようとしても、すぐに強くなるものではありません。普段から免疫システムがしっかり働く環境を整えておくことが大切です。ミトコンドリアを活性化して、免疫の老化を遅らせていきましょう。

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鍼灸マッサージ師をしています。
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