新しい年が始まりました。今年の冬はとても寒く、冷え症で悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
『冷え性』とは、辞書で引くと「性」の字が使われています。医学の分野では、「症」と表現されています。冷え性は、自律神経のバランスが崩れることから生じる症状です。自律神経は、寒さや暑さに応じて血管を収縮したり拡張したりする役割がありますが、冷え性の人ではこの調節がうまくいかず、常に血管が締まっている状態で組織が血行不良になります。だからこそ、体が冷えてしまうのです。冷え性を甘く見てしまうと、肩こりや腰痛、頭痛、関節炎、呼吸器系の疾患、膀胱炎など様々な症状を引き起こす可能性があります。
冷え性を改善するためには、基本的には体を暖かくして血行を良くすることが必要です。適切な服装や寝具を選ぶことはもちろん、軽く温めたお風呂でゆっくりと半身浴するのも有効です。一時しのぎではなく、生活全般を見直すことが大切です。飲食面でも、体の内側から温かさを取り入れることが重要です。たとえば、暖かい飲み物を摂ったり、食事に温かいものを取り入れることで血行を促進することができます。自律神経が関わるため、ストレスをためないようにすることも重要です。また、運動不足も血行不良の原因の一つなので、日常的に歩く機会を増やすよう努めましょう。冷えはさまざまな病気の原因になることがありますから、自分の体質だからと諦めずに、些細な工夫でも改善を図っていきましょう。