よく噛むことは、全身の健康に良いだけでなく、実は「耳あかがたまりにくい」という意外な効果もあります。耳の穴に指を入れて顎を動かしてみると、穴の入口付近で顎関節が動くのがわかるでしょう。この顎関節の動きが、耳あかを外へ外へと押し出す役割を果たしているのです。
そもそも耳あかとは、はがれた皮膚、皮脂腺からの分泌物、そしてほこりなどが混ざったものです。「汚い」と思われがちですが、実は耳を守る重要な役割を担っています。含まれる皮脂が適度な潤いを与えて皮膚を保護するほか、耳あかは酸性でタンパク分解酵素も含んでいるため、雑菌から耳を守るとも考えられているのです。