基調講演「こどものいのちをまもるために」とシンポジウムをふりかえる

昨日の記事「大切なこどものいのちをまもるために」の基調講演・シンポジウムは、後日、ボランティア団体でふりかえり集会が行われました。満席で参加できなかった大勢の方が、参加者からの報告や感想を聞き、感じたことを話し合う会でした。参加してきました。

【松本俊彦先生の基調講演への期待】


基調講演で登壇された松本俊彦先生。知っている方も多く、オンライン配信やYouTubeなどで既に講演を聞いている方もいらっしゃいました。松本先生は、メンタル疾患や依存症の人に関わっている家族や身近な人による、従来なされていたような指導型の対応に警鐘を鳴らし、疾患や症状から回復していくための手立てを伝えています。集会の出席者のひとりが「松本先生の話を聞いて、今までの対応の仕方がいかに、当事者を苦しめていたかを知ることができた」と話していました。当事者を叱責したり、問い詰めることは、当事者のためであることは少なく、「叱責する側」の何か手を打たなくては、という達成感のためであることが多い。さらに、叱責、問い詰めても問題が減っておらず、むしろ当事者をさらに悩ませ、苦しませることになる。

松本先生が今回、とりあげたのが、OTC薬の過剰服用と自傷行為。ただ単に「やめろ」「やってはダメ」「なんでやるの?」と言っても、状態を悪化させるだけ。また、反対に関心を全くもたない、無視することも同様。なぜ、過剰服用するようになったか、自傷行為するようになったかの背景を理解し、その背景と当事者の気持ちに寄り添うことが必要。集会参加者の中には、私も含めてOTC薬の怖さをはじめて知った方も多く、「知らないことの怖さ」を実感しました。

【SOSに気づき、次につないでいくために】

「自殺予防」と書いたポスターは、身近な人を自殺で亡くした人にとって、追い詰められる言葉、予防させることができなかった、と受け取られることもある、との発言もあり、当事者でないと感じることができない感情があることを知りました。

不安にさいなまれる子どもたちのSOSの叫びに気づき、叱ることなく、自らが未来へつないでいくために、まわりがやれることは何か、責めていないか、関心のある第三者でいられるか、などの声があがりました。

お互いが寄り添い合い、助け合う世の中でありたいと思います。

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この記事を書いた人

鍼灸マッサージ師をしています。
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