平均寿命と健康寿命の差の順位

【健康寿命とは】

健康寿命とは、世界保健機関のWHOによって提唱された健康指標です。日常生活に制限ない期間の平均です。日常生活動作が自立し、健康で過ごせる期間のことです。

日本は世界の中でも健康寿命が長い方です。平均寿命も長くなっているので、平均寿命と健康寿命との差が開いていくことが懸念されています。平均寿命と健康寿命との差が大きくなると、介護の必要な期間が長くなっていき、個人の生活の質が低下したり、医療費や介護給付費などの社会保障負担も大きくなります。

厚生労働省は、国民の誰もが、より長く、元気に活躍できて、全ての世代が安心できる「全世代型社会保障」の実現にむけ、人生100年時代を迎えようとする現在において、2040年までに健康寿命を男女とも2016年と比べて3年以上伸ばし、75歳以上とするという目標「健康寿命延伸プラン」を掲げています。

なお、平均寿命とは、厚生労働省が毎年発表する「簡易生命表」による0歳時における予測平均余命のことです。亡くなった人の平均年齢ではなく、調査時点で生まれた0歳児が、現在の死亡状況が変わらないとするときに、平均的に生きられる年齢のことです。

【世界と日本の健康寿命】

世界保健機関のWHOが発表している183か国を対象とした、2019年の世界の健康寿命を見てみると、日本は健康寿命が長い国の1位です。2位はシンガポール、3位は大韓民国、4位はスイス、5位はイスラエル、キプロス共和国です。

【平均寿命と健康寿命の差】

 健康寿命が長い国トップ5の国々の、平均寿命と健康寿命の差の順位は、日本33位、シンガポール27位、大韓民国33位、スイス40位、イスラエル33位、キプロス共和国38位です。

 健康寿命が長い国は、平均寿命が健康寿命以上に長いため、平均寿命と健康寿命との差が大きくなります。健康が損なわれて介護が必要となる期間も長くなります。

反対に平均寿命と健康寿命の差が少ない国は、レソト、中央アフリカ共和国、キリバス、ソマリア、ミクロネシアなどです。これらの国は、平均寿命(50.7~63.0年)も健康寿命(44.2~56.0年)も短いのです。

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