怒りが生まれる仕組み

怒りが発生するメカニズムを、ライターの仕組みをイメージすることで理解しやすくなります。ライターは、発火石を回すと火花が飛び、ガスによって炎が生じます。この炎を怒りと例えると、発火石は怒りの原因となる火の粉。怒りの原因である火の粉は、自分の「べき」という価値観が守られなかったときに強く点火します。

ここで言う「べき」とは、自分が持つ価値観や信念のことです。例えば、マナーを守るべき、自粛すべき、マスクを着用すべきなどが侵害されると、怒りの火花が散ります。ただし、火花が散っただけでは怒りは爆発しません。怒りが燃え盛るためには、燃料となるガスが必要となります。この「ガス」には、不安や孤独感、罪悪感などの否定的感情や、疲労、ストレス、睡眠不足などのネガティブな状態が当てはまります。

最近、「昔は軽くイライラする程度だったのに、最近はなぜか怒りっぽくなってしまった…」といった戸惑いを感じる人もいるかもしれません。新型コロナウイルス感染症への対策の中で、メンタルヘルスの問題に苦しむ人が増加しているという報告があります。怒りの原因となる「べき」は、昔も今もそれほど変わっていないかもしれませんが、燃料であるガスが増え、怒りが燃え上がりやすくなっているのかもしれません。

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鍼灸マッサージ師をしています。
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