怒りに振り回されないために

怒りが生まれる仕組みを詳しく説明すると、まずライターの仕組みをイメージすると分かりやすいかもしれません。ライターは、発火石を回すことで火花が飛び、ガスによって炎がついて燃えます。この炎を怒りと例えると、発火石が怒りの火種にあたります。つまり、怒りの火種は、自分の「べき」が裏切られたときに瞬時に引き起こされるものなのです。

怒りを上手にコントロールする方法は、主に3つあります。それは、マイナスな状態を緩和すること、ネガティブな感情を軽減すること、自分の「べき」という価値観を整理することです。

怒りに振り回されないための方法としては以下の3つが挙げられます。

1 マイナスな状態(疲労感、ストレス、睡眠不足、空腹、体調不良など)を和らげる

2 ネガティブな感情(不安、孤独感、罪悪感など)を軽減する

3 自分の「べき」(自己の価値観)を整理する

通常時においては、自分の「べき」に対する許容範囲を把握し、その範囲を広げることで怒りをコントロールする方法を模索していきます。ただし、現在は、まず1のマイナスな状態を緩和することが優先されます。体調が悪いとイライラしやすいという経験はお持ちでしょうか。ですから、ゆっくり休んで、しっかり食事を摂り、十分に睡眠をとるなど、健康管理に気を使うことが何よりも重要です。

孤独感や将来への不安など、コロナ禍で強く感じるネガティブな感情は2つ目の点です。自ら満たすための方法が難しい場合もあります。このような場合、カウンセラーなどの専門家の支援を受けることが有効な手段の1つとなります。

3つ目においては、負の感情や状況への対処がポイントです。人は自分の価値観を守るために、何かしらの行動や信念を持っています。その信念や行動が壊れたり裏切られたりすると、怒りの感情が生まれることがあります。この場合、自らの価値観や信念の許容範囲を理解し、どう対処するかを考えておくことが重要です。

たとえば、”マスクを着用すべきだ”という考え方について、自分がどこまで許容するかを考えます。例えば、人がいない場所で歩いているときはどうするか、ある条件がそろっていればマスクをする、そろっていなければしないといった具体的な許容範囲を設定します。そして、万が一怒りを感じたとしても、その場合の対処方法を考え、行動に移すのです。

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鍼灸マッサージ師をしています。
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