じめじめとした梅雨の季節が近づいてきました。今回は、高温多湿を好むダニについてのお話です。
ダニは、私たちの皮膚を刺すだけでなく、アレルゲンとしても注意が必要です。喘息や鼻炎の原因となるハウスダストの主な要因はダニにあると言われています。特に子どもの喘息は、80%以上がダニアレルゲンに起因するというデータもあり、その影響の大きさがうかがえます。夏に増殖したダニのフンや死骸が原因で、秋に喘息の発作が起こりやすくなるという説もあるため、これからの時期の対策が重要です。
畳やカーペット、寝具はダニが潜みやすい場所ですが、意外な盲点となりがちなのが、キッチンの「粉製品」です。開封後、賞味期限が過ぎたお好み焼き粉にダニが混入・増殖し、知らずに食べたご家族が重いアレルギー症状を起こしたケースも報告されています。健康被害を防ぐためにも、一度開封した粉製品は早めに使い切り、保存する際はしっかり密封して冷蔵庫で保管するなど、注意が必要です。
実は、細菌やカビの繁殖を抑えるという有益な一面も持つダニですが、ご家族みんなが元気に快適に過ごすためには、日ごろからのダニ対策が非常に大切です。梅雨の時期から意識して、こまめな換気や除湿、丁寧な掃除機がけを心がけましょう。