日焼け止めは効果と成分で選ぶ

梅雨が明けると、いよいよ本格的な夏がやってきます。7月から8月にかけては、一年で最も紫外線が強くなる時期です。紫外線を浴びすぎると、私たちの健康に悪影響を与えたり、肌の老化を進めたりすると考えられています。特に肌に関しては、シワやシミ、さらには皮膚がんの原因になることも分かっています。

紫外線は、その波長によってUV-A、UV-B、UV-Cの3種類に分けられます。最も波長が短いUV-Cは、地球を取り巻くオゾン層などに吸収されてしまうため、私たちの地上には届きません。しかし、UV-AとUV-Bは地上に到達し、健康被害を引き起こす原因となります。特にUV-Bは、肌を赤くする作用が強く、たくさん浴びると皮膚がんにつながる可能性があります。

紫外線を防ぐ方法としては、帽子、日傘、手袋、サングラスなどがありますが、今回は日焼け止めを取り上げます。日焼け止めの効果は、UV-AとUV-Bそれぞれをどれだけ防げるかを示す指標で表されます。UV-Aを防ぐ効果は「PA(Protection grade of UV-A)」で示され、「+」の数が多いほど防御効果が高く、PA++++まであります。UV-Bを防ぐ効果は「SPF(Sun Protection Factor)」で示され、数字が大きいほど防御効果が高く、1から50+まであります。

また、日焼け止めには大きく分けて「散乱剤」と「吸収剤」の2種類があります。「散乱剤」は、紫外線を物理的に跳ね返すことで、肌に紫外線が届くのを防ぎます。一方、「吸収剤」は、紫外線を吸収して熱などの別のエネルギーに変えることで、肌を守ります。

吸収剤は肌に塗っても白くなりにくいというメリットがありますが、人によってはかぶれやアレルギー反応を起こすことがあります。それに対して散乱剤は、塗ると白っぽくなることがありますが、アレルギーを起こすことはほとんどありません。そのため、子ども用や肌が敏感な人向けの日焼け止めには、散乱剤だけを使っているものが多く、「吸収剤不使用」「紫外線吸収剤無配合」「紫外線吸収剤フリー」「ノンケミカルサンスクリーン」といった表示がパッケージにされていることが多いです。

SPFの数値が高い日焼け止めほど、肌への負担も大きくなる傾向があるため、使う場面に合わせて適切なものを選ぶことが大切です。

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鍼灸マッサージ師をしています。
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