減酒につながる行動の工夫をする

アルコール依存症外来では、アルコール依存症の診断を受けた患者には、まずは禁酒が最善であることを説明し、しかし患者が減酒を望む場合には、アルコール摂取量を減らすためのサポートを提供します。場合によっては内服薬の補助も検討されます。一方、アルコール依存症の診断がつかない場合でも、アルコール摂取量が少なければ少ないほど有益であるという前提を基に説明を行います。一般的に「酒は百薬の長」と言われていますが、実際にはアルコール摂取に適切な「健康的な量」は存在せず、アルコール摂取量をゼロにすることが最も健康に良いとされているため、可能な限りの減酒を支援します。

減酒を進めるためには、まず現在の飲酒習慣を反省し、具体的にどれだけアルコール摂取量を減らせるか、自ら目標を設定することが重要です。自分がいつもどのくらいのアルコールを摂取しているのか計算してみましょう。

例えば、ビール500ml(アルコール度数5%)を飲んだ場合のアルコール摂取量(g)は以下のように計算します:500ml × 0.05 × 0.8 = 20g

減酒外来では、アルコール依存症と診断された患者に対して、まずは必要に応じて断酒が望ましいことを説明し、しかし患者が自ら減酒を希望する場合には、その目標に向かって飲酒量を減らすよう支援を行います。内服薬の使用も併用することがあります。男性が1日に摂取するアルコール量が40g以上、女性が20g以上の場合は、「生活習慣病のリスクを高める飲酒」とされています。飲酒量がゼロに近い方が健康に良いことは言うまでもありませんが、せめて「生活習慣病のリスクを高める飲酒」のラインを超えないように注意することが重要です。

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鍼灸マッサージ師をしています。
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