30代の3人に1人(33%)が、普段の睡眠で十分に休養できていないと感じていることが平成30年度の厚生労働省の調査で明らかになりました。疲労が慢性的に蓄積すると、免疫力の低下や脳の情報処理能力の低下を招き、日常生活はもちろん、仕事のパフォーマンスにも悪影響を及ぼします。言うまでもなく、この疲労回復に最も重要なのが「睡眠」です。
質の高い睡眠を得るための強力な味方となるのが「入浴」です。私たちの体は、体温が下がるにつれて自然と眠気を感じるようにできています。特に、体温が急激に下がり始めるタイミングで就寝することが、質の良い睡眠への近道です。入浴すると一時的に体温が上昇し、お風呂から上がって約90分後に急速に体温が低下します。このタイミングで布団に入ることが、理想的な睡眠導入につながるのです。
しかし、シャワーだけでは入浴のような睡眠への好影響は期待できません。なぜなら、シャワーでは体温を十分に上げることができないからです。質の高い睡眠のために推奨される入浴方法は、40℃の湯船に肩までつかり、10~15分間温まる全身浴です。近年、20~30代の世代で湯船離れが進んでいると言われますが、私たちの3,000人を対象とした大規模調査でも、シャワーのみで済ませている人ほど、睡眠の質に課題を抱えている傾向が明らかになりました。
入浴を効果的なツールとして活用し、質の高い睡眠でしっかりと疲労を回復して、エネルギッシュに明日のパフォーマンスを高めていきましょう!