疲労回復物質を増やす食べ物

特定の食べ物、特にイミダゾールペプチドを含むものが「FR(Fatigue Recovery)」を増やすと考えられています。イミダゾールペプチドは、カルノシンやアンセリンといったアミノ酸結合体の総称です。

数千キロメートルも休まずに飛び続ける渡り鳥や、常に泳ぎ続けるマグロやカツオのような回遊魚は、驚異的なスタミナを持っています。これらの動物の疲労しない体力の源が、イミダゾールペプチドだと考えられています。大阪市立大学大学院の梶本修身教授らの研究では、イミダゾールペプチドを摂取すると、それが血液中で消費されることなく骨格筋に直接移行し、疲労の発生を抑える可能性が示されています。現在、この成分は疲労回復に役立つとして注目されています。

渡り鳥を食べるのは難しいと感じるかもしれませんが、心配いりません。身近な食材である鶏むね肉にも、イミダゾールペプチドは豊富に含まれています。

なぜもも肉ではなく、むね肉なのでしょうか?鶏の祖先はキジの仲間であり、本来は飛ぶのが得意ではありませんでした。食用として飼育される過程で、あまり飛ばない種類が選ばれてきました。その結果、飛ぶ能力は退化しましたが、「鳥としてのDNA」が残っており、走り回るためのもも肉よりも、羽ばたく筋肉であるむね肉にイミダゾールペプチドが多く含まれていると専門家は考えています。

鶏むね肉はパサつきやすいと感じる方もいるかもしれませんが、最近では酵素の働きで肉を柔らかくジューシーにする調味料も市販されていますので、ぜひ試してみてください。

また、軽い運動もFRを増やす効果があると言われています。ただし、過度な運動は逆効果になることがありますので注意が必要です。加齢とともにFRが作られにくくなるため、特に年齢を重ねた方は適度な運動を心がけることが大切です。

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