冬になるとなかなか布団から出られないと感じる方は多いですが、近年の研究では実際に冬の睡眠時間が夏よりも長くなる傾向が明らかになっています。日本人約7万人を対象とした調査によると、冬は夏に比べて睡眠時間が40分ほど長くなっていました。就寝時間は季節を問わずほぼ一定である一方で、起床時間が冬に遅くなる傾向があり、これは日の出が遅く日照時間が短いことが影響していると考えられます。光の刺激は目覚めを促すため、冬は物理的に目覚めのスイッチが入る時間が遅くなるのです。
「冬は寒くて眠りにくい」という声もありますが、実は眠りが浅くなりやすいのは夏のほうです。夏場はエアコンの稼働による室温の変動が激しく、それに伴って睡眠も不安定になりがちだからです。とはいえ、冬になれば自然と眠りが深くなるというデータもありませんので、季節に合わせた心地よい環境を整えることが大切です。
