「健康に良い」と理解していても、運動や食生活の改善を毎日の生活に根付かせるのは非常に困難です。
その最大の理由は、「楽しくない」「我慢が必要でつらい」といった心理的な負担が大きいからです。また、「今すぐ病気というわけではない」ため、どうしても実行の優先度が低くなりがちです。仕事や家事、育児などで忙しい現代人にとっては、切迫していないことへのリソース割きは、特に難しいでしょう。
ですから、三日坊主で終わってしまうのは、決してあなただけではありません。むしろ、3日続けられただけでも素晴らしいことです。ある研究では、やる気があっても実際に行動に移せる人は半数程度であるとも示されています。これは英語学習など、他の自己改善にも共通する課題です。
健康心理学においても、望ましい行動をどうルーティン化するかが重要なテーマですが、継続が将来の利益につながる行動の多くは、継続のハードルが高いのです。
このような「大変な行動」を乗り越える最良の方法は、習慣化です。
習慣とは、意識的な努力なしに自動的に行える行動のことです。例えば、朝起きて顔を洗うとき、「今日は頑張って顔を洗うぞ」と意気込む人はいないでしょう。これは「顔を洗うこと」がすでに習慣化しているからです。
