背中が痛くて困っている人の鍼の治療例

動いているときは気にならないけど、ずっと座り仕事をしていると、背中がかたまってくるのを感じる、肩甲骨と肩甲骨の間に痛みが出る、そんな悩みを持つ方は結構いらっしゃいます。

【背中がかたまってくる原因】

座り続けていると、同じ姿勢を取り続けることになり、特にお尻の筋肉が立っているときに比べ、常に引っ張られている状態になります。骨盤を支えている前側の筋肉も引っ張られますが、骨盤より上、背中の筋肉も引っ張られていき、緊張して固まったり、痛みとなって現れてきたりします。もちろん、座り続けることだけが原因ではありません。

【行っている治療】

首や肩、腰の動き、動かしたときの痛みの有無、立っている姿勢を確認したあと、首から背中、腰の張りや、左右バランスを確認していきます。左右不均衡な方は多いです。日頃のクセや仕事、家事などでの道具の位置、からだの向きなどの影響を受けるからです。左右の足の長さや骨盤の傾きなどを確認し、手による調整を行うこともあります。横向きで指圧をしながら、頭からお尻あたりまでの筋肉の緊張を確認することも多く、その後、痛みの出ている場所や関連する場所に鍼や灸をしていきます。

関連する場所、というのは、痛みの出ている場所が原因ではなくことが多いからです。背中の痛みの原因が、長く座ることによるお尻の圧迫であれば、お尻に鍼をします。また、痛みの出ている場所を緩めるツボ(全く別の場所にある)も存在します。そのツボに鍼をすることもよくあります。勉強中の整動鍼という鍼の考え方は、関連する場所に鍼をすることにより、痛みの出ている場所を多角的にとらえ、さまざまな別の場所からアプローチする技術です。

【セルフケアは】
長時間座っていることが多い人であれば、こまめに立つ動作を入れることば一番の解消法になります。目安は1時間に1回。立つ、だけでも座りっぱなしよりは、からだへの負担は軽減します。2時間に1回、お茶をとりにいく。トイレに行く。トイレがたくさんあれば、一番遠いトイレ、一番奥のトイレを使う。時間をとって何かをする、よりも、時間がきたら、この動作を心がけることで、習慣として定着します。

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鍼灸マッサージ師をしています。
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