運動の常識をチェックしてみる

【運動の常識チェック】

1日中座りっぱなしだったり、車での移動が多かったり、運動不足を自覚している人は多いのではないでしょうか。18歳以上の日本人の約35%は運動不足というWHO(世界保健機関)の統計もあります。「運動不足を解消したい!」と気にはなるものの、どんな運動が効果的なのでしょうか。下記のうち、正しいと思うものを選んで、あなたの運動の常識をチェックしてみましょう。

・激しい運動でないと脂肪は落ちない
・日常生活の中で行う活動は運動にならない
・20分以上続けて歩かなければ脂肪は燃焼しない
・運動を行う時間は朝が一番いい
・運動後の食事は何を食べてもOK

いかがでしたか? 昔は正しいとされていたものもあります。しかし、どれも今では正しいとは言えないのです。では、いまどきの「運動の常識」とはどんなものなのでしょうか。

【「中強度」の運動がおすすめ】

ひと昔前は激しい運動を長時間するのが良しとされていました。最近では息が切れるほど激しい運動は、かえって脂肪が燃焼しにくくなることがわかってきました。運動する時には糖質と脂肪が消費されます。その消費の割合は運動強度によって変わり、激しい運動の場合は糖質の割合が高いので、脂肪消費率が低くなります。

脂肪を燃やしやすいのは、「楽だけどちょっとキツいと感じる程度」の有酸素運動です。これには日常の中でできる早歩きや、階段の上り下りがぴったりなのです。こうした運動を「中強度」の運動と言い、1日20分以上、中強度の運動をすることが、ダイエットにも健康維持にも効果的だと言われてきています。

中強度の運動の目安は「ニコニコペース」とも言われています。笑顔でギリギリ会話はできるけれど歌うのはムリだよ~、という程度。年齢によっても強さが異なり、一般的に心拍数が「138-(年齢÷2)」となるような運動が、その人にとっての「中強度」です。例えば、36歳の人なら心拍数120が目安です。運動効果を確実にしたい場合は、一度、心拍計で測ってみるのはいかがでしょうか。スマホで測れる心拍計アプリもいろいろあります。

【連続20分でなくても大丈夫】

有酸素運動は20分以上行わないと脂肪が燃えない、と思っている人も多いのではないでしょうか。これは、有酸素運動を開始してから約20分後には脂肪燃焼効果が高まるという意味で、20分までは脂肪が燃焼していないわけではありません。連続して20分できなくても、5分でも10分でも脂肪は燃えるので、短時間でも積み重ねて合計20分以上を目指しましょう。

【夕方に運動するとトリプル効果に】

運動する時間が選べるなら夕方がベスト。人間の身体は、朝よりも夕方の方が運動能力が高くなることがわかっています。また、夕方に運動を行うと夜の体温が上がり、熟睡しやすくなるという効果もあります。寝ている間に分泌される成長ホルモンの分泌量もアップします。運動後の疲れもとれやすいので、いいことずくめなのです。

【運動の後は、野菜から食べる】

運動した直後に、炭水化物や脂肪の多い食品を摂ると、脂肪に変わりやすいのでダイエット効果が半減します。まずは野菜を食べてから、その後で炭水化物や脂肪をとると、脂肪がつきにくくなります。スポーツドリンクも糖濃度が高いので、歩いた直後は控えるようにしましょう。代わりに牛乳を飲むと筋力がアップし、脂肪が燃えやすい体になります。

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この記事を書いた人

鍼灸マッサージ師をしています。
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