過敏性腸症候群（IBS）の薬による治療

下痢のタイプである場合、通常、腸内の水分吸収を調節し便の水分量をコントロールするために、高分子量化合物を用いた薬が処方されます。さらに、腸の運動を促進するセロトニンというホルモンは、精神状態とも関連があるため、セロトニン受容体拮抗薬が処方されることもあります。これらの薬は通常、1日1～2回服用し、症状の改善が見込めます。また、下痢による強い腹痛がある場合には、コリン薬も使用されることがあります。

一方、便秘のタイプの場合、一般的には酸化マグネシウムが処方されます。症状に応じて、上皮機能変容薬が単独で使用されるか併用されることもあります。患者の希望に応じて、漢方薬も処方できます。