暑さで寝苦しい季節。とかく睡眠不足になってしまいます。羊を数える。好きな小説を読む。家以外で寝るときは専用枕を持ち歩くなど、ぐっすり眠るためにやっていることは人の分だけあるようです。アルコールの力を借りてます、という方もいらっしゃいます。
私たちは、入眠時の環境に敏感なのです。意外に知られていないのが明るさ。照明も、快適な睡眠を考える上で、大切な環境です。一般に、暗い方が眠りやすいと思われがちです。ところが、完全な真っ暗な状態は、逆に不安感を生み、なかなか寝付けなかったりするようです。また夜中に目を覚ました際に、方向や位置がわからず、パニックに、というケースもあります。
人が落ち着いて眠れる明るさは、1~30ルクスという報告があります。ちなみに1ルクスはホテルでフットライトだけをつけた時のベッドサイドの明るさに相当します。部屋の明るさが、30ルクスを超えると睡眠が浅くなってしまい、50ルクス以上では、無意識に布団や手で目を覆ったりするようになるそうです。これは、睡眠を妨げる光を遮ろうという、人間の防御本能が働くためだと考えられています。眠れない日が続くと、日中の活動にも影響が出ます。例えば、寝室の照明を間接照明にするだけでもずいぶん寝付きがよくなるようですよ。快適な朝、素敵な一日は上手な睡眠がつれてきます。