「ぐーっ」という音がどこからか聞こえてきましたか?この音は、腹の虫とも呼ばれるもので、実は胃の収縮運動によるものです。
胃の中に食べ物がなくなると、一定の間隔で強い収縮運動が起こります。その際、胃袋の上部に溜まった空気が圧迫されて移動し、お腹が鳴るのです。では、「お腹がすく」とはどのような意味でしょうか。
お腹が空っぽになることはもちろん関係していますが、実はそれ以上に重要な要素があります。それは血糖値です。エネルギーの消化によって血糖値が低下すると、脳がこれを感知し、「何か食べたい」という食欲が生まれるのです。
「あのお店で提供されているカレーがとても食べたい」と思っていると、なぜかお腹が空いてくる感覚や同じような経験はありませんか?これは食欲という別のメカニズムによって引き起こされるものです。つまり、脳内に過去の食べた経験に基づいた記憶が反応しているのです。
さらに、お腹がいっぱいでもケーキといった甘いものには強い欲求が湧いてきます。「別腹」と言われる現象も、実は脳の働きによるものなのです。甘味は最も強い快感をもたらす味とされています。甘いものを見ただけで、脳内にβ-エンドルフィンなどの快感物質が放出され、それが食欲を刺激するのです。このような話を読むと、お腹がすいてきませんか。