冬でも快眠 寝室の環境

冬でも、「十分な睡眠を取る」ということは寝室の条件を整えることにより実現できます。寒い季節に適した室温を保つことだけでなく、寝具の温度や湿度、部屋の明るさや静けさをうまく調節する必要があります。

【温度】

通常、人々は冬に心地よく眠るための室温は16〜19度といわれています。暖かい方が快眠できるように思われるかもしれませんが、実際には人間は眠気を感じるのは体の中心部の深部体温が下がるときです。部屋が暖かすぎると、体の表面から熱がうまく放出されず、睡眠時の室温は覚醒時よりもやや低めが適しています。

さらに、寝具が冷たいと手足の血管が収縮し、熱が放出されるのに時間がかかり、快眠を妨げる可能性があります。そのため、電気毛布や湯たんぽを使用して32〜34度程度に温めておくことが良いでしょう。ただし、電気毛布は眠っている間もつけておくと過熱してしまい、深い睡眠を妨げることがあるため、寝る前にスイッチをオフにするか、タイマーで自動的に切れるようにすることをお勧めします。一方、湯たんぽは自然に温度が下がるので、寝具の中に入れたままでも問題ありません。

【湿度】


冬の室内は、通常乾燥してしまいがち。実は室内の湿度が理想的な状態であるのは、およそ50%前後とされています。湿度が低いと、同じ室温でも寒さを強く感じることがあります。また、鼻や喉の粘膜が傷つく可能性もあります。これらが重なると、睡眠の質が低下してしまうこともあるのです。そのため、加湿器を使ったり、ぬれたタオルを部屋に置いたりするなどの方法で、過度な乾燥を防ぐようにしましょう。

【光】

冬の睡眠を円滑にするための方法の一つは、光を利用してメラトニン(睡眠ホルモン)のバランスを調整することです。メラトニンは、体内で分泌されることで休息状態に導かれ、眠気を引き起こします。明るい光を浴びるとメラトニンの分泌が減少してしまうため、就寝の約1時間前から部屋の明るさを抑えるように心掛け、テレビやスマートフォンなど、光を発する画面を見ないようにしましょう。

【音】

一般的には、寝室は静かな環境が理想的です。ただし、人々が静かだと感じる音の大きさには個人差があります。40デシベルを超えると、睡眠に悪影響があると考えられています。40デシベルは、昼間の静かな住宅地や図書館内くらいの音の大きさです。良い睡眠を得るためには、寝室のドアや窓をしっかり閉めたり、厚手のカーテンを使ったりして、防音効果を高めましょう。

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この記事を書いた人

鍼灸マッサージ師をしています。
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