最近眠れないとお悩みの方へ、日本人の睡眠時間がOECD加盟国の中で最も短いという調査結果があります。特に高齢者は昔と比べて睡眠に悩む人が増えているのではないでしょうか?年をとると早く寝たり早く起きたりすることが増え、その結果、眠りが浅くなりがちです。その原因の1つは、加齢と共に夜間の体温が下がりがちになることです。日中と夜間の体温差が小さくなると、睡眠の質が低下してしまう傾向があります。睡眠不足が続くと、糖尿病や心筋梗塞、狭心症などのリスクが高まる可能性もあるので注意が必要です。眠りの浅さも、思っている以上に深刻な問題となっています。
睡眠の質を向上させるためには、体温の変化を利用することが有効です。具体的には、就寝の2~3時間前に適度な有酸素運動を行ったり、入浴をすると良いでしょう。眠気は通常、体温が下がると生じるため、就寝の直前に体温を一時的に上昇させることで、眠りにつきやすくなると言われています。このようにして体温の変化を利用することで、より良い睡眠が期待できるのです。
さらに、光も睡眠に影響を与えます。人間の体内時計は24時間サイクルよりも長い周期を持っており、この時計を調整するためには光を適切に利用することが重要です。例えば、朝は太陽の光を浴びることで体内時計をリセットし、夜には暖色系の照明を使うことで睡眠を助けることができます。新たな睡眠習慣を身につけるには、このような光の活用も考慮に入れると良いでしょう。
新年度が始まる4月は、新しい環境でのスタートの時期でもあります。良質な睡眠を手に入れるために、体温の変化や光の活用など、様々な方法を取り入れて、健康的な睡眠リズムを整えてみてくださいね。