過剰な太陽光曝露は、肌の老化や皮膚がんのリスクが高まることが広く知られています。しかし、太陽光は骨の成長の促進や老化予防にも役立つ可能性があるという観点も存在します。どのように対処すべきか考えてみましょう。紫外線による利点と欠点について説明します。自然の光について理解を深め、うまく取り入れる方法を見つけましょう。
地球に差し込む太陽光には、私たちが目で見ることができる可視光線と、目に見えない赤外線や紫外線など、さまざまな波長の光が含まれています。
光の色は、その波長の長さによって決まります。波長が短いほど、肌や体に与える影響が強くなります。可視光線の色は、波長が短い順に、紫、青、水色、緑、黄、橙、赤となり、一般的に虹の7色として知られています。紫外線は可視光線より波長が短く、赤外線は長くなります。太陽光の構成は、可視光線が約52%、赤外線が約42%の割合で、紫外線はごくわずかな5〜6%です。しかし、波長が短くエネルギーが高い紫外線は、肌に損傷を与える可能性があります。
紫外線は、波長によってUV-A、UV-B、UV-Cの3つに分類されます。中でも最も波長の短いUV-Cは、オゾン層によって遮断されるため、地表には届きません。ちなみに、UV-Cは人工的に作り出し、殺菌灯などで使用されています。厳密に言えば、UV-Cよりも波長の短い「真空紫外域」も存在しますが、これも地表には届かず、私たちには影響を及ぼさないとされています。
UV-AとUV-Bは、太陽光の中で地球に届く波長の一部を表しています。UV-Aは波長が長く、地表に届く太陽光のうちの約5.8%に相当します。UV-Bは波長が短く、地表に届く太陽エネルギーのわずか0.2%ほどです。
UV-Aは、窓ガラスを透過するため、室内や車の中でも日焼けを引き起こす可能性があります。一方、UV-Bはエネルギーが強く、UV-Aよりも皮膚に悪影響を与える可能性があります。UV-Bはシミやくすみ、しわなどの皮膚トラブルの原因となるほか、DNAの損傷や皮膚がんのリスクを増加させる可能性があります。また、UV-Bは体内でビタミンDを合成するのにも必要です。UV-AとUV-Bの違いを理解し、適切な対策を取ることが大切です。