(2)自分を思いやることができる
自己同一性と自分を思いやる能力を持っているということは、心の状態や感情に気づき、それを受け入れることができることを指します。例えば、何か悲しい出来事があったとき、マインドフルネスを実践していると、自分が悲しい状態にあることに気づくことができます。その状態をただ受け入れることで、「今、自分は悲しんでいるんだな」と自己認識を行います。この受容のプロセスを通じて、「自分が悲しんでいるなら、どうすれば自分をケアできるだろうか」といった自分への思いやりを考えることができるのです。
普段、つらい感情や嫌な出来事から逃れたいと思うことはよくあります。しかし、そのまま目をそむけてしまうと、問題解決やケアの機会を逃すことになり、結局感情を抑えることになってしまいます。自らの体験や感情を受け入れ、その中で味わうことが、自分を大切にする上で重要なステップとなるのです。