「座りっぱなし」は、実は思っている以上に危険な行動です。長時間座り続けることで、血液の循環が悪くなったり筋肉の代謝が低下したりします。この状態は、肥満や高血圧、心筋梗塞、がんなどの疾患のリスクを高める可能性があります。WHOも、「座りっぱなし」のリスクを指摘し、喫煙や過度な飲酒と同程度の健康リスクとして位置付け、「世界で年間200万人が死亡している」と懸念しています。
2011年にシドニー大学が20カ国で行った調査によると、最も長時間座っているのは驚くことに日本人であることが明らかになりました。ですので、長時間座っている方に向けて、今こそ立ち上がることの重要性を再認識していただきたいのです。
たとえ週末に運動をしているとしても、「座りっぱなし」と「運動不足」は別個の問題であることに注意が必要です。30分ごとに3分程度、または少なくとも1時間に5分程度は、定期的に体を動かすことが大切です。日常生活の中でも、簡単な家事をするだけでも効果的な健康効果を得ることができます。立ち上がる機会が少ない方は、かかとを上下させたり、足の指をグーパーとして動かすことでも効果があります。
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