シックハウス症候群~滞在型の被験者実験

化学物質濃度だけが異なる実験用の住宅2軒を用意し、一般的な新築の家ときわめて低い化学物質濃度の家を作りました。この実験は4年間にわたり行われ、延べ300人以上が参加しました(解析にはその一部が使用されました)。被験者には、どちらの家に入ったかを知らせないような状態で、約90分間滞在してもらい、脳波測定やアンケート調査などを行いました。その結果、化学物質濃度の高い空間に入ると、約6.89倍の確率でシックハウス症状が出る可能性が示唆されました。

さらに、化学物質濃度を極端に低く抑えた家の中では、一般的な新築の家と比べて、α/β波が約1.6倍多く現れました。アンケートでは、「リラックスできて快適」と回答した人の割合も、化学物質濃度の低い家の方が新築の家と比べて約1.2倍多かったです。化学物質濃度を低く保つことは、シックハウス症候群の予防だけでなく、リラックス効果を高める可能性があることが示唆されました。

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