冬の到来を感じる要因には、大まかに2つの要素があります。それは、気温と湿度です。
気温が「冷たい」から「寒い」へと変わると、暖かい服を身にまとったり、室内に暖房器具を準備したりすることが一般的です。一方、湿度の変化はどうでしょうか。
湿度が低くなると、常に外気に晒される顔や手などの肌が乾燥しやすくなり、肌荒れが起こることがあります。特に女性にとっては気になる問題かもしれません。しかし、乾燥は肌だけでなく、のどや鼻などの部位にも影響を及ぼします。これらの器官も乾燥しやすくなるのです。
また、「風邪」と呼ばれる病気の多くは、上気道(鼻から口や喉までの範囲)がウイルスなどに感染することによって引き起こされます。症状としては、くしゃみ、鼻水、鼻づまり、喉の痛み、咳や痰、発熱などがあり、厳密には「風邪症候群」と呼ばれます。
乾燥や低温の環境では、ウイルスの活動が促進されるため、ウイルスが空気中で飛散しやすくなります。また、空気中の乾燥によってウイルスが地面に到達する時間が長くなり、私たちはそれを吸い込むリスクが高まります。さらに、のどの粘膜は乾燥により炎症を起こしやすくなり、病原体から身体を守る力が低下します。
風邪は一年中起こり得る病気ですが、暖房の影響で空気が乾燥するこの季節は特に予防が重要です。