プレ更年期や更年期の症状が現れているのか、それともすでに閉経が近づいており更年期が始まっているのかを判断するために、ますます体調の変化に注意を払っていただく必要があります。そのためには、まず月経が定期的に起こっているかどうかを確認することが非常に重要です。例えば、基礎体温をグラフに残してみると良いでしょう。もし周期が規則的であり、基礎体温が低い期と高い期に別れているなら、女性ホルモンの減少がまだ著しくない可能性があるため、排卵も行われている可能性が高く、プレ更年期の段階にあると考えられます。逆に、月経が不規則になっている場合は、更年期症状が見込まれるため、血液検査を行い女性ホルモンの値を測定して判断することがあります。
また、他の疾患との鑑別も重要です。プレ更年期や更年期に見られる症状は、甲状腺疾患の症状と似ていることがあります。例えば、甲状腺ホルモンが過剰に分泌されると、動悸や多汗症などが起こりやすくなります。反対に、甲状腺ホルモンが不足すると、疲労感や皮膚の乾燥、抜け毛などが生じることがあります。更年期によく見られる関節痛も、まれには膠原病や関節リウマチなどによるものかもしれません。ですから、「プレ更年期や更年期の症状だから構わない」と軽く考えず、一度婦人科を受診することをお勧めします。
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