冬の病気というイメージがある「風邪」ですが、夏にも特定のウイルス感染によって同様の症状が出ることがあり、これを「夏風邪」と呼びます。
夏風邪の原因となる主なウイルスは乳幼児に多く感染し、「手足口病」「ヘルパンギーナ」「プール熱(咽頭結膜熱)」といった病気を引き起こします。
手足口病は、エンテロウイルスが原因で、手足や口の中に水ぶくれができ、発熱を伴います。特別な治療法やワクチンはなく、症状を和らげる対症療法が中心となります。
ヘルパンギーナもエンテロウイルス属のウイルスによって引き起こされ、発熱とともに口の中に水ぶくれのような発疹が現れます。乳幼児を中心に夏に流行し、こちらも対症療法で経過を見守ります。
咽頭結膜熱はアデノウイルスが原因で、発熱、喉の痛み、結膜炎が特徴です。目の症状がひどい場合は眼科での治療が必要になることもありますが、基本的には対症療法で対応します。