のどの加湿は夏風邪予防になる?

のどや鼻の粘膜は線毛と呼ばれる小さな毛で覆われており、この線毛が吸い込んだ空気中のウイルスや細菌の侵入を防ぐ役割を担っています。しかし、線毛が乾燥すると、異物を体外へ押し出す力が弱まり、ウイルスが体内に入り込みやすくなってしまいます。

2015年のアイスランド大学の研究総説によると、線毛の異物除去機能は乾燥によって阻害されることがわかっています。また、温度も重要で、40℃以上や30℃以下の環境でも機能が低下するため、のどの健康には湿度と温度の管理が不可欠です。

のどの粘膜は常に異物を排除しようとしているため、実はかなりのストレスにさらされています。このストレスや空気の乾燥によるダメージから粘膜を守るためには、線毛を常に潤わせ、侵入した異物やウイルスを体外へ排出することが重要です。

冬場は乾燥対策として加湿器を使う方も多いと思いますが、夏場も注意が必要です。湿度が高い夏はつい除湿を優先しがちで、エアコンによる乾燥を見落としがちです。エアコン使用時には、こまめなうがい、マスクの着用、そして加湿を心がけることをおすすめします。

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鍼灸マッサージ師をしています。
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