塩分の過剰摂取は高血圧につながります。血圧を気にして自宅で減塩食品を取り入れ始めた人がいました。しかし、その人はランチになると、揚げ物に大量のソースをかけ、おひたしには醤油をたっぷり使うなど、反動で濃い味付けを好んでいました。これは、「家であっさりした味付けばかりなので、昼くらいは好きなものを食べたい」という気持ちからくるものでしょう。野菜を多く摂るよう工夫していたとしても、塩分が多い調味料をたくさん使っては逆効果になってしまいます。調味料は小皿に入れて、つけて食べるようにすると良いでしょう。
自宅で減塩する際は、工夫次第で満足感を高めることができます。濃いめに出汁を取ったり、カレー粉などの香辛料や、レモン汁や酢を活用したりすることで、塩分が少なくても美味しく食べられます。
また、酢に含まれる酢酸には、血圧やコレステロール、中性脂肪を下げ、内臓脂肪を減らす効果があることが分かっています。さらに、酢を摂ることでカルシウムの吸収力も高まるため、毎日の食生活に賢く取り入れるのがおすすめです。
カリウムには、体内のナトリウムを排出する働きがあり、新鮮な野菜や果物に豊富に含まれています。積極的に摂りたい栄養素ですが、野菜を水にさらしたり茹でたりすると、カリウムが溶け出してしまいます。溶け出したカリウムを摂ろうとして野菜スープなどを全て飲むと、カリウムだけでなく塩分も大量に摂取してしまうことがあるため、注意が必要です。