ヒートショック予防策

いよいよ本格的な冬が到来しました。この時期に特に注意したいのが、室内の急激な温度差が原因で血圧が大きく変動する「ヒートショック」です。

入浴時を例に挙げましょう。まず、寒い脱衣所で服を脱ぐと血圧が上昇し、さらに熱いお風呂に入ると血圧は急上昇します。しかし、湯船で全身の血行が良くなると一転、血圧が急激に低下します。このジェットコースターのような変動は心臓や血管に大きな負担をかけ、健康を損なうリスクを高めます。

対策として、脱衣所を暖かく保つ工夫をし、お湯の温度は41℃以下、入浴時間は10分以内を目安にしましょう。また、いきなり湯船に浸からず、手足の先から「かけ湯」をして体を慣らすことも大切です。

入浴以外にも、夜中のトイレや早朝の散歩など、日常の行動にもリスクは潜んでいます。冷たい廊下を歩く際はスリッパを履き、戸外に出る前には、外気との温度差に体を慣らすための5~10分程度の足踏みなどの準備運動を取り入れましょう。

さらに、炊事や洗濯、掃除といった水仕事も血圧を上昇させる一因になります。できるだけ温水を使ったり、ゴム手袋を着用したりするのも有効な対策です。

寒さで血圧が上がりやすいこの季節、ヒートショックを防ぐための鍵は「温度のバリアフリー」です。血圧を激しく上下させないように環境を整え、穏やかで健やかな冬をお過ごしください。

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鍼灸マッサージ師をしています。
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