寝不足のリスク~夜の7つのポイント

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〔夜のセルフケア 7つのポイント〕

【1.夕食は寝る3時間前まで】

「遅い夕食は、睡眠リズムに影響を与えてしまい、寝付きが悪くなります。良い睡眠のためには、就寝時刻の3時間前までに食事をすませたいもの。残業などで夜の食事が遅くなる場合は、夕方におにぎりやサンドイッチなどを食べておき、帰宅後の食事はスープなど軽いものにするといいでしょう」(青山・表参道睡眠ストレスクリニック院長の中村真樹先生)。

【2.22時以降は照明の明るさ減、ブルーライト回避】

朝の光は体内時計を早めます。ところが、夕方以降に浴びる光、特にパソコンやスマホからのブルーライトは体内時計を遅らせるという指摘があります。「22時を過ぎたら、パソコンやスマートフォン、テレビは控えめにして、ブルーライトをなるべく浴びないようにしましょう。就寝1時間ほど前からは室内の照明も、ブルーライトを多く含む青白い蛍光灯ではなく電球色に。調光できるなら、光の量も落とすと自然な眠気がもたらされます」(中村先生)。

【3.寝る1~2時間前に38~40℃のぬるめのお風呂】

「良い睡眠のために、入浴タイムを積極的に活かしてください」というアドバイスは、アオハルクリニック院長の小柳えりこ先生。一度上がった深部体温が下がるときに、眠気が起こりやすくなります。そのため、入浴で体温を上昇させると眠りに入りやすいのです。「その際は、眠りたい時間の1~2時間前に、ぬるめのお湯にゆっくりつかりましょう。高温のお風呂は体を目覚めさせてしまうので逆効果です。お風呂では好みの香りの入浴剤を用いると、リラクゼーション効果も高まります」(小柳先生)。

【4.寝る前には強い運動はしない】

交感神経が高まり、覚醒モードになってしまいます。「筋トレなどの強度の高い運動は、就寝から2~3時間前までにすませましょう」(中村先生)。
寝る前でもリラクゼーション効果の高いヨガやストレッチなどのゆったりした運動は大丈夫です。

【5.寝酒はNG】

「お酒を飲むと眠気が高まり、寝付きが良くなると感じるかもしれません。しかし、飲酒後数時間経つと眠りが浅くなり、夜間に何度も目覚めるなど睡眠の質が悪化することがわかっています。睡眠前の習慣としての『寝酒』は避けましょう。また、タバコのニコチンにも覚醒作用があるため、就寝する1時間前からの喫煙は避けるようにしましょう」(中村先生)。

【6.ストレッチやアロマなどリラックス法のルーティンを持つ】

寝る前のリラックス法をルーティン化するのも良い睡眠につながります。「もう寝る時間だ」と心身が反応し、スムーズに眠りにつきやすくなるからです。例えば、ストレッチをして体の緊張をほぐしたり、アロマを部屋に香らせたりするのも一つの方法です。「ラベンダー、カモミール、スギ、ヒノキの香りには鎮静作用があります。ただし、香りには好みに個人差があるので、実際に試してリラックスできる香りを選ぶといいでしょう」(小柳先生)。

【7.眠くなってから床に入る】

「寝不足を実感していると、眠らなければ、と思うあまりに、早い時間から寝床に入り、『眠れない』とさらに目がさえてしまう人がいます。特に高齢の方は、早く寝床に入りすぎる人が多いようです。眠るために寝床に入るのではなく、眠くなってから入るようにしましょう。ただし若い世代の人は、眠くなってから寝床に、と思うと夜更かししてしまう傾向があるため、『○時までに寝る』と時間を決めるといいでしょう。眠れないかもと焦りを感じてしまうときは、ゆっくり深呼吸を繰り返しながらその回数を数えることに集中すると、緊張や不安がほぐれて寝付きやすくなります」(中村先生)。

【季節による睡眠環境の整え方】

「1年の中でも、夏の熱帯夜は誰もが寝苦しく、睡眠の質が悪くなりがちです。高温環境では、睡眠途中で目覚める”中途覚醒”が増える傾向にあります。エアコンや寝具で暑さをコントロールしましょう。寝ている間にエアコンをつけているのを好まない場合には、寝る前に部屋をしっかり冷やしておくと、寝付きも良くなります」(中村先生)。

【良い眠りのための就寝環境と寝具】

・湿度50~60%
・室温16℃(冬)~26℃(夏)、布団内は32~34℃
・静かな環境、暗い環境(まぶたを閉じていても目は光を感知している)
・夏場は通気性を良くする
・冬場は床の温度が伝わりにくいよう敷き布団を厚く、肩は掛け布団で覆う
・パジャマは、締めつけないもの、吸湿・吸水性のあるもの、柔らかいもの

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鍼灸マッサージ師をしています。
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