骨粗しょう症の症状、リスク、予防方法を知ろう

年齢を重ねていくと、医師から「骨粗しょう症に気をつけてください」と言われる人が増えてきます。骨粗しょう症、どのような危険があるのかご存知でしょうか。骨粗しょう症の症状やリスク、予防法についてです。

【骨粗しょう症とは】

骨粗しょう症は、骨の生活習慣病といわれる、骨がもろくなって、骨折しやすくなってしまう病気です。骨粗しょう症自体にはっきりとした痛みなどの自覚症状はないのですが
・つまずいて手をついた
・ころんでぶつけた
・くしゃみや咳をした
などの、小さな衝撃でも骨折してしまうことがあるのです。このような骨折は、生命を脅かすようなケガや日常生活を困難にさせてしまう原因に発展してしまうことがあるので注意が必要です。

とくに骨折しやすい部位としては
・背骨
・脚のつけ根
・手首
・腕のつけ根
など、力がかかりやすい場所や普段からよく動かす場所です。脚のつけ根はころんだときに骨折することが多く、歩けなくなり寝たきりになってしまう原因になることがあります。

【骨粗しょう症の症状】

骨粗しょう症には自覚症状がほとんどありません。更年期以降、以下の兆候が見られることがあります。

・少しの食事量でお腹いっぱいになる
・すぐに息が切れる
・背中や腰が曲がってきた
・身長が低くなった
・重いものを持ったり、立ち上がるときに背中や腰が痛む

背中や腰が曲がったり、身長が低くなっていくのは、背中や腰の背骨の一部である椎骨の中身がスカスカになって潰れ、圧迫骨折が起こっているからです。無症状のこともありますが、潰れるときに痛みを感じることがあるため、重いものを持つときや、立ち上がり体重をかけるときに痛みを感じることがあります。

【骨粗しょう症の要因】


骨の強度が低下する主な要因は、主に女性ホルモンであるエストロゲンの不足、加齢、運動不足などのが考えられます。一般的に広く知られている、原発性骨粗しょう症は、加齢ならびにエストロゲン欠乏のために、とりわけ閉経後の女性が発症しやすいことが知られています。骨粗しょう症は骨折しやすくなるだけでなく、体全体の不調を招きかねない病気です。

骨粗しょう症は、骨の強度が低下することで引き起こされます。骨の強さは、骨の量の指標となる、骨密度と骨の質の2つの要因によって決まります。骨の強度に関しては、70%が骨密度、残りの30%は骨質に影響されるといわれています。

骨粗しょう症には、原発性と続発性の2つがあります。

原発性骨粗しょう症は、原因となる明らかな病気がなく、女性ホルモンの低下や加齢によって引き起こされます。広く認識されている骨粗しょう症です。加齢に伴うビタミンD不足や副甲状腺ホルモンのはたらきの変化により骨代謝のバランスが崩れていきます。さらに女性の場合、閉経や加齢により、骨の分解を抑制するエストロゲンというホルモンの分泌が急速に低下します。その結果、骨の形成が吸収に追いつかなくなり、より骨を壊す方向へと傾いてしまいます。無理なダイエットや偏食により栄養バランスが偏ると、骨量が減りやすくなります。また、遺伝的要因が関わっていることも知られています。

続発性骨粗しょう症は、特定の病気や薬の影響によって二次的に起こる、骨粗しょう症です。内分泌疾患、胃切除や栄養に関連した病気、ステロイドなどの薬剤、糖尿病などの生活習慣病、先天性疾患などさまざまな原因が挙げられます。前述したように、骨の強度は骨密度と骨質によって規定されます。

【骨粗しょう症の健康リスク】

骨粗しょう症になると、身長が縮む、背中や腰が曲がる、転んだだけで骨折する、といった症状の他に、骨折して寝たきりになる、一度骨折すると何度も骨折をする、という二次的な健康リスクがあります。

骨折を繰り返し、介護が必要な状態が長く続くと自力で日常生活を送ることが難しくなり、寝たきりや引きこもりに陥るようになってしまうと生活の質(QOL)がさらに大きく低下していきます。

【骨粗しょう症の予防方法】

骨粗しょう症を予防するためには、食生活と運動が大切です。カロリーの摂りすぎに気をつけながら、バランスよく栄養をとります。主菜、副菜がある定食などがおすすめです。和食は食材によって不足がちな栄養素も出てくるので、必要に応じてサプリメントなども利用します。カルシウム、ビタミンD、ビタミンKの不足が多いようです。

ビタミンDは骨の材料になるカルシウムの吸収を助けてくれるビタミンです。食事やサプリメントからでなく、日光にあたることで補給できます。日中は紫外線に注意して、できるかぎり外に出かけると良いでしょう。ただし、暑い時期は熱中症予防のために日差しの強い時間帯は避け、木陰など直射日光が当たらない場所を選んで歩くようにしてください。

また、骨を作る細胞の活性化のためには、骨に適度な負荷をかける必要があります。無理のない範囲でかまわないので、ウォーキングやジョギング、エアロビクスなどの有酸素運動を行い、背筋を伸ばすストレッチなどもとり入れましょう。

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鍼灸マッサージ師をしています。
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