呼吸にかかわる筋肉、呼吸筋

生きる上で不可欠な呼吸は、その重要性が姿勢や精神状態とも密接に関連していることをご存知でしょうか。例えば、長時間デスクワークをして猫背になると、知らず知らずのうちに呼吸が浅くなってしまったり、不安やストレスなどが原因で呼吸が浅く速くなってしまうこともあります。このような状況に悩む人は少なくありません。

呼吸という生理現象に関して、多くの人が肺が一人で行っていると考えていることがありますね。しかし、実際には肺自体は伸縮する機能を持っていません。肺は胸郭と呼ばれる肋骨で囲まれた空間に収められており、この胸郭が広がることで空気が肺に取り込まれ、胸郭が狭まることで空気が排出されるのです。この胸郭の運動を担当しているのが呼吸に関わる筋肉です。

具体的には、呼吸に必要な筋肉を総称して「呼吸筋」と呼びます。その中で代表的なものが横隔膜ですが、他にも胸部や腹部、背中などにも複数の呼吸筋が存在しています。

横隔膜の働きに加えて、呼吸筋の柔軟性と活動を高めることで、胸郭の可動域が広がり、より効果的に空気を吸い込んだり吐き出したりすることができるようになります。

呼吸筋には、吸気をする際に働く「吸息筋」と、呼気をする際に働く「呼息筋」という2つの種類が存在します。具体的には、吸気筋は胸郭より上の筋肉群で、呼気筋は腹部に位置する筋肉群です。これらの筋肉はそれぞれがバランスを保ちながら、呼吸運動を円滑に行うために協力し合っています。

  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

鍼灸マッサージ師をしています。
当院へのご予約は、下記一番左のリンクボタン、又は右側の[ご予約]をクリックください。

目次